こんにちは。
最近になって急に寒くなりすぎ。
一日で最高気温10℃落ちるのはやりすぎだろとキレてるゆるはすです。
さて、今回はFE450について。このバイクって結構カチカチうるさいエンジンを積んでるんですが、実はその音ってタペット音じゃなさそうなんですよね。その原因について何となく目星がついてるので、それについて書いてみようと思います。
症状:エンジンからのカチカチ音
ちょっと前の記事でも書いたと思いますが、FE450のエンジンって結構カチカチうるさいです。とりあえず聞いてみれば分かりますんで、youtubeに上がってる新車っぽい車両の始動音を聞いてみてください。
どうでしょう。
エンジンの腰上あたりからアイドリングに合わせてカチカチカチ!と結構大きめな音がしてるのが分かりますか?
一般的に言えば腰上からのカチカチ音といえばタペット音(カムシャフトがバルブを叩く音)である可能性が高いです。しかし上の動画は新車っぽいからクリアランスがズレてるなんて考えづらいのにカチカチしてるし、自分の車両でもクリアランスを規定値に調整した直後でもカチカチしてました。
てことはタペット音以外の音である可能性がありますよね。
気になって腰上開けたときに色々確認して、何となく目星はついてます。
原因:ロッカーアームの遊び
それがロッカーアームの遊びです。
ロッカーアームっていうのは…カムシャフトとバルブの間にあるリンクみたいなもんだと思ってください。実物はヘッドカバーを開ければすぐに見ることができます。
ロッカーアームの穴にロッカーアームシャフトが通っていて、シャフトは二つの穴に上からボルトを通して締結、という感じで組付けられています。
で、このロッカーアームがですね、、
ちょっとだけ動くんですよ。シャフトに沿って左右に少しだけクリアランスがありロッカーアームが遊びます。youtubeに上がっている下の動画が分かりやすいです。
ね、ロッカーアームが動いてるでしょ。
ロッカーアームが遊ぶことで金属面に当たり、カチカチカチ!という音が出るってわけです。
「KTM 500 Rockerarm play」とかで調べると結構みんな困ってるみたいです。
対策は無いのか!?って感じですが、シレっとマニュアルに書いてあります。
対策:シャフトを押し込め!
で、ロッカーアームの左右のクリアランスを詰める方法というのはマニュアルに書いてあります。文章にまとめるのがめんどくさいのでマニュアルのその部分貼っとくから読んでください。
簡単に言えば「ロッカーアームシャフトを奥に押し込んだ状態で上からボルトを締めろ」という内容です。シャフトは段がついてるのでそれでロッカーアームを押し込む、シャフトのボルト通す穴はほんの少し長穴になってるので押し込んだ状態で締結することでクリアランスを調整できる。ってわけ。
ここのクリアランスも一応規定値があり、0.10mmとありますね。
シャフトを押し込むときにシックネスゲージを差し込んどいて調整します。
ちなみにこのクリアランスの調整ですが、youtubeとかに上がっているバルブクリアランス調整方法をまとめた動画ではやってないことがほとんどです。だから自分も最初はロッカーアームのクリアランスがガバガバになり、そんなわけないだろ!と思って調べてみたらこの記事の内容が判明しました。結構落とし穴ポイントです。
これをすることでクリアランスが詰まり、ロッカーアームが遊ばなくなる=カチカチ音もしなくなるってわけ!めでたしめでたし。
マヌケだからロッカーアームの左右のクリアランス詰めれるの知らなかった。やってみたけど、どげん?(動画:調整前と調整後) pic.twitter.com/XjD8Ppt0tR
— ゆるはす (@yuruhus) 2023年9月26日
…と思うじゃん?
ところがどっこいそんな上手いこといきません。クリアランスを詰めた状態で締結しても、上からシャフトを抑えてるだけなんですぐに広がっちゃうんですよね。
そもそもシャフトを押し込んだ状態でボルトを締めてもシャフトの穴の長さが微妙すぎて詰められないし、上で貼ったマニュアルにある⑦のボタンボルトを規定トルクで締めるだけで広がるというアレっぷり。どうせえっちゅうの。
まとめ:やることはやって、それでもダメなら諦めろ
自分も何度かロッカーアームのクリアランス調整をやってみて、カチカチ音はある程度小さくなりますが無くなることはありませんでした。今は始動してすぐはほぼ聞こえないけど熱が入ってくると音は出るという感じで落ち着いています。
そもそもほぼ新車の状態でも音は出るってことは、もう「そういうもん」だと思った方が良いかもしれません。このエンジンはこの音が出るのが正常なんです。これが設計通りなんです。
ということでこの音が気になっている皆さん。
そういうもんです。
という感じ。