こんにちは。
盆休み前に、時を戻して。
ゆるはすです。
さて、今回はFE250のトラブルシューティングです。
よーやっと調子よくなったんだよ…
そ~なんですよ。
今年の5月あたりからずっとFE250の調子が悪かったんです。ツーリング行っても道中トラブルが続いて途中で帰ってくるようなことが多くて、それが嫌になっちゃって実はあんまり乗れてなかったんです。
原因は何じゃろな~ってチマチマいじってたんですが、ようやく再発しなくなったのでトラブルシューティング完了判定を自分の中で出しました。最初に発生した時からだいぶかかっちゃいましたよ。
症状1:突然の始動不可
ある日、突然エンジンがかからなくなりました。
セルを押してもうんともすんとも。前日まで調子よかったのに!?
ついにFEにもトラブル起きちゃったか~とがっくり。
でも外車レーサーだからまあ、12000㎞も走ってくれただけ有難いと思おう。
と自分を誤魔化しながら調査開始。
セル。
回らない。反応なし。
問題なし。
バッテリー。
12V、ばっちりだ。
押しがけをトライ。
かからない。でもセル押しながらやると一瞬セル回るぞ!?どゆこと!?
この時点でお察し。
あ~、電装系だ…どっかが逝っちゃったかな。
一番最初に疑ったのはセルスイッチ回りの導線ですが、セル押しながら押しがけした際セルは回ったので大丈夫のはず。つまり…?(馬鹿だからわからない)
シートをパカっと開けて、バッテリーから順に導線をなぞっていく。すると一番最初にあるのは…これだ。スターターリレー。こいつをよ~く観察しながらセルスイッチを押してみると、微かに「トッ…」という音が聞こえる。というか聞こえることの方が稀。こんな弱弱しくていいのか…?
結論から言っちゃうとこいつが元凶だったわけです。
ちなみに皆さんスターターリレーの仕組みって知ってます?
スターターリレーの仕組み
簡単に言えば、こいつは電気の蛇口みたいなもんです。
こいつを経由してバッテリーから車両へ電気を流します。
紙芝居始めますよ。
簡単に書くとこんな感じ。バッテリーにスターターリレーくんがついていて、その次にセルスイッチやら電装系やらがついています。この状態だと全く電気は流れません。+と-繋がってませんよね。
エンジンスタートにあたり最初にすることは、
「セルスイッチを押すこと」ですよね?キックオンリーの方はお帰りください。
そーするとどーなるかというと
スターターリレーの赤い部分に電気が流れる。
で、コイルが巻かれた鉄芯が磁石になるわけ。原理が分からない人は「フレミング左手の法則」で検索してください。そして磁石化した鉄芯により、リレー内の青い部分が引き寄せられる。
こういうわけです。
そしてみればわかる通り、メインの電装系に電気が流れる導線ができた!
こんな感じ。たぶん。
つまりスターターリレーくんが死ぬとエンジンがかからなくなるわけ。
となったら交換しちゃえばオーケーオーケー。
fe250のセルが回らない原因はスターターリレーでした。ヤマハ車と共有だったのでテキトーに買ってきたやつで修理完了 pic.twitter.com/bRbTMN45YE
— ゆるはす (@yuruhus) 2021年5月28日
でも押しがけを試したときだけセルが回ったのはなんでだろう?
その瞬間だけジェネレータで発電されて、それがナンヤカンヤしてリレーが導通して…とかかな。
でもなんにせよ。ふー、エンジンかかった。
ヤマハ車(セローとかトリッカーとか)と共通みたいだったからamazonで買ってすぐ届いた。これでトラブルシューティングかんりょ~!
とは、ならなかったわけだ…。
症状2:不定期なエンジンストール・始動不可
リレーの交換後しばらくは調子良かったんです。
しかしもうしばらく経つと、謎の症状が発生し始めました。
それが、不定期なエンジンストールと始動不可。
走ってる最中にスンッ…っとエンジンが止まることもあれば、バババ…バ…bb…スンッみたいにガス欠みたいな止まり方をするときもある。その後はすぐエンジンがかかることもあれば全くかからなくなることもあって、「なんじゃこりゃ!?」って症状でした。疑ったのはもちろんスターターリレー。こいつが何か悪さをしているはずなんだ…
取り合えず試したのはリレーの移設。
というのも、SeatConceptsのシートが水漏れしてたんですよ。中の防水カバーが破れてるか何かで水を吸い込んでしまって、座るとじわっと結構な水量が滲み出てくる。それがサイドカバー内部にも結構な量が侵入していて、リレーに直撃していました。原因これじゃね!?
つまりリレーが濡れてしまうことによって何やら良くないことが起きている、と予想しました。実際エンジンが止まった時はリレーのヒューズあたりが濡れていることが多く、ヒューズを抜いた後息を吹き込んで水を飛ばしてやるとエンジンかかったりしたので。
こんな感じ。
サイドカバー開けてすぐの場所からシートの真下、バッテリーのすぐ前あたりにねじ込む形で移設しました。これでシートから水漏れしていても濡れず、故障しなくなるはずだ。そしてそのおかげか、再発することは無くなりました。
これで一安心。
やっと終わったよ~…
とは、またまたならなかったわけだ…。
症状3:不定期なエンジンストール・始動不可(再発)
ええ!?なんで!?
しばらく調子が良かったあと、またまた同じ症状が発生。
どうして…(どうして)
なんでや~とエンジンがかからなくなったFEを目の前にして頭を抱え、動かすために色々試して気付いたことがありました。
- エンジンが温まると症状の発生頻度が高くなる
- エンジンを止めて暫く経つ(エンジンが冷える)と直ることが多い
- リレーに繋がる導線を引っ張るとエンジンがかかる(?)
つまりこれ接触不良だよね?では…
スターターリレーが原因ではない?(迷走)
接触不良ってことは、リレー周りのどこかが錆びついて電気が流れにくくなっているか、どっかが断線してるってことでしょ?と思い、フレームのアースの接点やバッテリー端子やらに接点復活材ジャバジャバかけてみたり、各部増し締めしてみたり、導線を新品にしてみたり…が、改善せず。
正直もうお手上げ状態に近かったです。
何が原因か分かりまへ~ん。
で、色々導通確認してる時に手に持ってたスターターリレーの蓋のはめ込みが若干緩くなっていて分解できそうなことに気付いた。そういえばこいつの構造どうなってるんだろうな~と思い分解してみたことが、原因の糸口をつかむきっかけになりました。
原因:やっぱりスターターリレーだった
で、最後に試してみたことの後はぱったり症状が無くなりました。
といっても1か月くらいだけど。でも全く無くなった。
そしてその原因というのが…これ。
スターターリレーのヒューズを噛ませる端子の受け、その片側。
リレーを分解して「あ~こんな感じになってるのね~」と見ていく中で、端子の受けの隙間が若干広いことに気付きました。片側だけ。そして実際に緩い方にだけ端子を差し込んでみると…アッ、結構余裕がある…ちょっとだけがたつくくらい…。もう片方はしっかりしていたので、通常通りヒューズを差し込むときは普通に手ごたえがある。なんていやらしい…
その後はペンチで隙間を狭めてあげて、端子がしっかりと食いつくようにしました。
するとどうでしょう。エンジンストールの症状が嘘のように…嘘だろ…
つまりこう
最初にリレーがイカれたのはシートからの水漏れで浸水したから。
恐らく交換後のリレーも移設前に少なからず浸水しており、それが原因か端子の受けが若干歪んでしまった。それが接触不良の原因になった。完全に断線しているわけではなくガタついている状態だから症状が出たり出なかったりする。
ヒューズを抜いて端子内の水を息で吹き飛ばすとエンジンがかかる、と思っていたけど、実際はヒューズを抜き差しすることで接触が良くなることがあったから。
導線を引っ張った際にエンジンがかかったのは、その導線がヒューズに引っかかって端子を受けに押し付けてしっかり接触させていたから。それが緩まると端子が受けから浮いて電気が流れなくなりエンジンストップ…
エンジンが温まると発生する頻度が高くなるのは端子が温まることで僅かに膨張しガタつきが大きくなり接触が悪くなるから…そして冷えるとその逆…
ああ…全て説明がつく…
はぁ…
まとめ:電装系はコリゴリだよぉ~
滅茶苦茶疲れました。
故障個所が目に見えるタイプのトラブルとは違い、電装系はぱっと見では分からない。しかもちょっとしたきっかけが原因で大きなトラブルを引き起こすから苦手です。いや嫌いです。
というわけで、現在FEくんは絶好調です。
全くエンジンが止まることも無く、快調にお買い物号として活躍してくれています。このまま何のトラブルもなく走り続けてくれることを祈ります…。
最後に一言。
シートからの水漏れには気をつけようね。
という感じ。