こんにちは。
つい最近までTEとは他人でしたが、
よーやく友達になれてきた気がするゆるはすです。
とゆーのも低速の使い方を覚えてきたから。
2stの低速ってスゲー登るんだよね。あ、パワーにものを言わせて登るようなヒルじゃなくて、ちょっといやらしい感じのスピード付けられないようなとこ。なんでこんな登るんだ…?
念のため言っておくけど、FEだってスゲー登るよ。
あの子の扱いやすさはホンモノの一級品。どんなギアでも速度域でも、アクセルワークさえしっかりしていればだいたいのところはクリアできちゃう。
でも、2stの低回転はちょっと異次元というか、4stとは異質なグリップをする。☝の図、パワーバンドに入る前のフヨフヨしている回転数域。なんだろーな、タイヤが地面に貼りつくというか、滑る気が全くしないというか…。なんでだろう?
その要因の一つに、4stと2stのトルク変動の違いがあると思う。
4stエンジン
皆さんご存じの通り、4stのエンジンは1度の爆発ごとに4つの行程(吸気、圧縮、燃焼、排気)がある。その各行程でピストンが受けるガス圧が変化するわけだから、回転数が一定でも得られるトルクは常に変動しているんだよね。
これは自分のイメージ。正確ではないよ。
+の方向に行くほど大きなトルクを得られていて、−は抵抗になってるって感じ。で、どちらにしても大きな力をかけ過ぎるとグリップを失ってスリップしちゃうってことを表してる(つもり)。
4stエンジンの特徴としては、燃焼効率がいいから一発で得られるトルクがでかい。一方、その後の行程が3つもあるからそれが大きな抵抗になる。だからトルク変動が大きい☝のような大きな波になると思う。
メリット
そんな4stエンジンのメリットなんだけど、スリップする感覚が掴みやすいってとこがあると思うんだよね。☝の図のようにタイヤが空転し始めてしまう限界を超えてしまってから、次の燃焼行程までに時間(余裕)がある。時間があるってことは乗り手がそれに気づきやすいわけで、アクセル操作でそれをコントロールする余裕が生まれる。
だからタイヤが空転するかしないかのギリギリを維持するのが簡単。滑ってるんだけど、グリップはしてる…っていう、ドリフト状態を維持できるんだよね~。
なんというか、多気筒エンジンで燃焼間隔によってトラクション性能が違うのと同じなのかな。
同じ四気筒でも、直列とV型で結構違うらしいじゃん?不等間隔燃焼のがトラクション性能の面で有利ってどこかで聞いたことあるし。
デメリット
本当かどうかは置いておいて、タイヤが滑り出しやすい気がする。
燃焼一発ごとのドン!が強くて、ばっちりグリップさせてるつもりでも余分にタイヤを空転させてしまっている無駄がある。わりと早いタイミングでグリップの限界を超える。
そんなこんなで、タイヤがスリップし始めるきっかけができやすいって感じるんだよね。少しでもグリップを失うと死ぬ…っていうところで死にやすい。分かりやすい例でいうとキャンバーとか。一発のドン!が大きいからそれで滑落する。
あと、ストール(エンスト)しやすい。
トルク変動の上下が大きい+間隔が広いって特徴もあって、低回転時、トルクの谷を攻められると簡単にストールする。よく聞く話じゃない?特にビッグバイク(500㏄レーサーとか)でステアを超えようとしたとき、クラッチ繋げるタイミングによってはすぐエンストしちゃう…みたいな。あと低速で走ってるときにパス止まりしちゃうとかさ。
このデメリットを打ち消す手段の一つとして、フライホイールをより重いものに交換するってのがあるよね。フライホイールを重くすればクランクの慣性が強くなる=トルク変動が小さくなる、だもんね。
こーするとクランクの重さでピークパワー・レスポンスが落ちる代わりにトルク変動が小さくなり、よりグリップを維持しやすくエンストしにくくなるってわけだ。黒い線がレーサーだとすると、青い線はトレールに近いかもしれないね。ミニモトもどちらかといえば青に近いかも。
2stエンジン
一方で2stエンジン。
4stよりも行程が少なくて、燃焼ごとに2行程しかない。もちろん行程ごとにトルク変動は起こるわけだけど、4stと比較したらその振り幅は小さい。気がする。
あくまでイメージね。
4stと比較して同じ回転数でも2倍の燃焼行程がある。で次の燃焼までの行程も少なく抵抗が小さいのもあって☝のように小刻みに上下するから、一定のトルクを得られているような気がする。なんというか、モーターのように回るイメージ。ドッドッドってより、ンモーーーーって一定。
メリット
で、これの何が嬉しいかとゆーと。
進み続けるんだよね。高いグリップを維持したまま。
トルク変動が小さく安定しているから、高いトルクが得られている状態をスリップし始める限界下で維持しやすい。気がする。4stと比べてタイヤが滑り始めるきっかけができにくいんだ。低回転の唐突にパワーが出ない穏やかな出力特性(パワーカーブが緩やかなこと)もプラスの要素になってるかもしれない。
だから低い速度・低い回転数で、魔法のようにグリップを維持して難所をクリアしていく。タイヤの空転が最小限に抑えられて、地面を舐めるようにタイヤが「転がる」。(転がるって表現マジで的確だと思う)
それに加えて、4stとは逆にストールしにくいのも長所。
トルクの谷が小さい上に燃焼間隔が短いから、急にでかい抵抗を食らってもエンジンの回転を維持できる。これ、クラッチを使ってその場でフロント上げて向きを変える動作をする時とても顕著に感じる。FEはちょっとミスするとすぐエンストするけど、TEは全然エンジン止まらないもんね。
デメリット
これも4stとは逆なんだけど、スリップし始める感覚を掴みにくい。
4stは燃焼までの間隔が広い一方で2stはその半分しかなく、タイヤが滑り始めたらずっと滑りっぱなしになってしまう。☟の図を見てもらえばわかると思うけど、少しでも赤ラインを超えたらかなり広い範囲が同時に超えてしまうよね。
そしてもう一つ、前の記事でも書いたけど回転数によってパワーが変わること。
これは慣れてない人にとっては明確なデメリットなんじゃないかな。
一度滑り始めたら回復させるのが難しいうえ、回転数が上がってパワーバンドに入ってしまおうものなら余計にグリップがなくなる。そうなると2stは弱い。特に1速はそれが顕著。すぐパワーバンド入って狙ったパワーから外れちゃうんだよなあ。
そんなデメリットがある中で、スリップせず高いトルクを得られている状態を維持するためには…ギア選びが重要なことに最近気づいたよ。ちょっと高めのギアを使えば、長い間安定したパワーを得らえるようになる。停止状態からちょっとした難所にアプローチするときは、発進するときから1速よりも2速を使った方が明らかにクリアしやすい。
まー4st2stどちらにせよ、上手い人はクラッチを使うから書いてきた通りではないと思うけどね。クラッチ、マジ重要。
まとめ
色々と自分のイメージだけで書いてみました。
ちょっと極端な表現があるけど、多分合ってる。多分ね。
とゆーことで、2stの低速が登る理由として…
「トルク変動が小さいから」
と自分の中で結論を出しましたとさ。
おしまい。